路地の奥のリノベーション済み京町家に猫と共に暮らしています。
接道義務を果たしていない路地の奥の長屋である我が家を購入するときに利用できた住宅ローンに関する内容です。
通常は「再建築不可物件」の購入に住宅ローンは使えません。
しかし、私は通常の低金利の住宅ローンを利用しています。
住宅ローンが使えた理由、前回のつづきです。
利用しなかった「無担保ローン」
再建築不可物件でも利用できる融資プランがあるという情報を不動産屋Sさんから連絡いただき、二人で京都中央信用金庫へ伺いました。
そこで提案されたのが「無担保ローン」
金利は、記憶では、2.3%
・・・高い
頭金を多く入れて、借り入れを抑えれば、何とかなるのか?
しかし、説明を聞いて、金利よりも決定的にダメだと思ったのは、返済期間が20年だったこと。
当初、35年で計算していたので、15年短縮するのはリスクが大きすぎる!
そのため、このプランはお断りいたしました。
無担保ローンって町金、闇金のイメージがあるけど、銀行や信金でもあるんですね。
本当に、ご利用は計画的に!
ちなみにSさんも止めた方が良いという意見でした。
私が最初に説明した予算を超えることが無いよう、配慮してくれる人だった。
風向きが変わった京都中信の独自プランの提案
提案されたプランをお断りし、帰ろうとしたのですが、このとき、ものすごい隠し玉が飛び出しました。
テーブルの上に置いていた物件写真を目にした信金のAさんが、この物件って町家ですか?と。
町家ですが、接道していないので「京まちやカルテ」には登録できないと説明したところ、うちの独自プランが使えると思うので、パンフレットを持ってきますという展開に!
Sさんと私はびっくりよ。
町家向けの住宅ローンが無いか、かなり検索してたけど、見つかったのは「京まちやカルテ」に登録された物件向けの別の銀行のプランだけだったから、京都中信にそんな独自プランがあるのは知らなかったのです。
ここで、信金のAさんに対して、最初に物件資料を確認しろよというツッコミが入りそうですが、通常の再建築不可物件に融資する場合、物件が担保にならないから物件資料は不要なのだそうです。
借主の年収と勤続年数などの属性のみが審査対象。
京都中信「京町家レジデンスローン」
信金のAさんが、資料を示して提案してくれたのは「京町家レジデンスローン」でした。
金利も返済期間も通常の住宅ローンと同じです。
そして、このプランを利用できる対象は、以下のとおり。
①公益財団法人 京都市景観・まちづくりセンターにより「京町家カルテ」が発行された住宅。
②公益財団法人 京都市景観・まちづくりセンターにより「京町家プロフィール」が発行された住宅。
③①②に準ずると当金庫が認める住宅。
この③に該当するだろうとのことでした。
必要な条件ひとつ目は、見た目が典型的な「町家」であること。これはクリア
そして、2つ目は、昭和25年以前に建てられた建物であることが証明できること。
物件資料には、築年数不詳と記載されていたのです。
法務局の「閉鎖謄本」で記録を調べる
物件資料に築年数不詳と記載されている以上、証明のしようがないのでは?と思ったのですが、不動産屋のSさんが法務局の「閉鎖謄本」で登記の記録を調べてくれました。
結果は、明治43年に登記されていたので条件クリアだったのです!
後に、閉鎖謄本のコピーを見せてもらいましたが、毛筆&達筆で私には一部しか読み取れませんでした…
現代語訳(?)してくれる、専門の方がいるそうです。
こうして晴れて「京町家レジデンスローン」が使えることがわかり、ここから先は、一般的な住宅購入の手順で現在の住まいを購入することができたのでした♪
SさんとAさんの連係プレイのおかげで、わたしにとって本当にうれしい結末に辿り着けました。
とても感謝しています。
ちなみに、当時は同時進行で地上げ屋と戦ったりもしてたので、興味ある方は「地上げ屋との戦い」シリーズも読んでみてください^^
プリティガールもこの家に満足してくれてるよね?
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本に掲載していただきました。
『自分らしく、ひとりで暮らすということ』主婦の友社