路地の奥のリノベーション済み京町家に猫と共に暮らしています。
住宅ローンが使えない「再建築不可物件」とは
我が家は路地の奥の「再建築不可物件」
接道義務を満たしていないためです。
接道義務とは、幅員4m以上である建築基準法上の道路に、建物の敷地が2m以上接していること。
この条件を満たしていない場合、既存の建物を更地にして新築することが出来ません。
そして、再建築不可物件には、通常の住宅ローンが利用できない。
「再建築不可物件」は、現金一括購入が一般的
現金一括で支払える人が、購入するのが一般的なようです。
未改装町家だと、500万以下もあるので、庶民でも購入できないことはありませんが、私が惚れ込んだ家は、全面的なリノベーション工事が施されていたため、私が現金一括で購入するのは不可能でした。
京町家専用ローン
でも、どうしても諦めきれず、何か方法はないのか調べまくって見つけたのが、京都信用金庫の「のこそう京町家」プラン
「京町家カルテ」に登録された町家なら、この住宅ローンが利用できます!
そこで、内覧を担当してくれた不動産屋Sさんに、このローンについてメールで問い合わせました。
ところが、Sさんは、既にこの住宅ローンのことはご存じで、「京町家カルテ」に登録する条件が、接道義務を果たしていることだそうで、私が購入したい路地の家は、登録条件に該当しないとの回答でした。
わたくし、めちゃくちゃ落ち込みました…
金利が高めな「無担保ローン」
しかし、私のあきらめの悪さに気付いたSさんが、ここから頑張ってくれました。
過去に、現在の建築基準法に適合していない建物に融資してくれた銀行の担当者に連絡をとってくれ、通常の住宅ローンよりも高い金利になるけれど、私の予算でも返済可能と考えられるローンを紹介してくれたのです。
が、結果として、このプランも利用しませんでした。
なぜなら、返済期間が最長20年だったから。
通常の住宅ローンよりも高めの金利で、20年での返済は私には無理でした。
条件が緩めな独自の「京町家ローン」で大逆転
ここで、The end. になるはずだったのですが、まさかの逆転劇が!
物件資料を読んだ融資担当者のAさんが、この物件なら当金庫の「町家ローン」が使えるかも知れないとおっしゃったのです。
この住宅ローンを利用する条件も「京町家カルテ」「京町家プロフィール」に登録されていること(共に接道義務有り)なのですが、さらに抜け道として「これらの条件に準ずると当金庫が認める住宅」という追加項目があったのです。
その条件を満たすために必要なのは、見た目があきらかに「京町家」であること。
そして、昭和25年以前に建てられた建物であること。
見た目の条件はクリアしていますが、築年数は不明だったため、不動産屋Sさんが法務局で調べてくれました。
そして、晴れて条件クリア!
京都中央信用金庫の「京町家レジデンスローン」を使って、路地の奥の京町家を購入することが出来たのでしたー!
京町家レジデンスローン|住宅ローン|かりる|京都中央信用金庫
ちなみに、金利や返済期間は通常の住宅ローンと同じです。
当時は、なぜかこのプランがWEBサイト上には公開されていなかったので、私もSさんも知らなかったプランです。
もう本当に、Sさんには感謝!
担当者が違う人だったら、購入するのは諦めるしかなかったと思う。
持てる経験と知識と伝手をすべて使って協力していただきました。
おかげで、私とネコーズは素敵な家で暮らすことが出来ています。
諦め悪く粘ってほんとうに良かったです。
本に掲載していただきました。
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